No.88

2008.07
三津子の俳句つうしん







茄子漬と母をセットにして送る  


果実のようにみずみずしいナス漬は、 日本の夏を感じさせてくれる 貴重な一品である。

母の思い出が発酵してて、そりゃもう、うまいのなんのって。






文系に有利な金魚あつまりぬ


文系に有利な金魚社会の構造こそが問題なのだ。理系出の金魚たちの賃金の安いこと。

その上、弱者は死ぬというこの社会の厳しさ。こりゃ、もしかしたら、金魚社会に革命がおきるかも知れないぞ。  







郭公啼く待合室はふたりだけ


駅から列車が遠ざかると、目の前の林の中から郭公の鳴き声がきこえる。 別にどーってこともないけれど、郭公のリズムに背中を押されるように、見ず知らずの待合室の人に

話しかけたいような、うたた寝でもしたいような、むずむず気分。











  












      
つり橋や渡れそうにない羽抜鶏  


高いところに行くと、足がすくんだり、腰を抜かしてしまう超高所恐怖症の私。 ジェットコースターも、飛行機から下を見下ろすことも平気なのになあ。

観光途中のつり橋などは、まさに地獄で拷問を受ける思いだ。  








発光しない蛍も飛びつづけます 


こうした光の賑わいの中にも、発光しない蛍がいるんだよ。光らない蛍にも恋人できるかしら。

心配だなあ〜いえいえ、フェロモンでコミュニケーションをはかるから大丈夫♪















立夏かなイルカの声を受信する  




麦秋やふたりは解体されそうな    




山の春つぼみのような月が出る 




八月のしゃがんだ空を立て直す




オランウータン妻に去られしおぼろ月